2003年5月某日
■右胸が張れたらロングヒッターだ!
肘から先をロックさせ、アドレス時の前傾姿勢と手首の角度を保ったまま、グリップが身体の正面からずらさないことを意識して身体を回転。グリップが肩の高さまで上がったら、肘を上げてやるイメージを持つと、クラブは寝ずに上がっていく。ダウンは左肩からスタートさせ、上げた肘を下ろすだけで、クラブが立って下りてくる。ダウンに入っても絶対に肘から先はロックして、クラブを「振る」という意識を捨て、すべてを身体の回転に任せておけば、スクエアなインパクトになる。
以上のように、肩から肩というか、スリークウォーターショットでも、HSが42~3m/秒あれば、スイングマスターで180ヤード程度はキャリーで飛ばせるはず。今回は、スイングマスターで200ヤードをオーバーさせるための最終レッスンに入る。
■右胸が張ればプロ並のトップ
グリップが肩まで上がったら肘を上げる意識を持てといった。しかし肘を高く上げようとすれば、クラブを持った腕が苦しくなって、どうしてもグリップが身体に近付いてしまう。そして、ここからがロングヒッターか否かの境界線。ここでググググッと我慢して、右の胸が張るようなトップを作りたい。グリップを身体に近付けることなく、右肩をさらに回して右の胸を張って欲しいのだ。スイングは「巻いたコイルを解き放つ運動だ」という言い方をよくするが、右胸が張れて初めてコイルが巻き上がったといえるのだ。
後方から撮ったプロの連続写真を見て欲しい。どのプロもトップで右胸が張っている。最初は難しいかもしれないが、右胸の張りを意識してスイングするだけでボールの勢いはまったく違ってくる。グリップを近付けずに右胸を張るには、左肩をさらに押し込んでグリップを身体から遠避けながら、右肩をさらに後方に引き上げるという、相反する運動が必要なのだが、実際のスイングでそれを行なうには、意識を持った練習を繰り返すしかない。そして、その意識こそが飛ばしのポイントなのだ。
言葉にすると難しいが、右手一本での素振りや、クラブを両肩に渡して身体の回転をチェックする運動などでは、トップ位置で誰でも簡単に右胸を張ることができるはず。この感覚をスイングにも採り入れろということである。
■フィニッシュでは左胸を張れ
右胸が張れたら①左肩を戻す②肘を落とす③脱力する等々、いろいろ言い方はあるが、ダウンスイングとは、吊り上った右肩を元の位置に戻す動きだと考えれば判りやすい。肘から先はロックしてあるのだから、要は肩の位置を戻せばすべてがスクエアに戻ってくる。ただ、肩に意識を持ってくると、肩が突っ込みやすくなるので、肘を落とす、脱力するという表現を使うのだ。そして、前傾姿勢のまま脱力(肩の力のことです)して肘を下ろしてくると、そう、右ひじは右の脇腹付近をめがけて下りてくるはず。実際は身体が回転するので脇腹にあたることは無いが、ダウンスイングではそれほど身体に近い所に腕が下りてくるのが正解。プロの後方からの連続写真が、ダウンからインパクトにかけて非常に窮屈そうに見えるのはこのためだ。というか一般アマのダウンスイングがルーズすぎるのだ。あとは身体の回転に任せればよいのだが、フィニッシュでは、左の胸を張る意識を持とう。これでコイルが完全に解き放たれた形になる。
ここまでくれば、スチールヘッドにまったく粘るも弾きも無い超軟シャフト装着のスイングマスターで200ヤードは軽く超える。自信を持ってスイングしよう。高性能クラブとボールを組み合わせれば、キャリーで230ヤード(HS42~3m/秒)は必ず飛ばせるはずだ。しかも、このスクエアスイングがマスターできる頃には確実にHSは以前よりも増しているはずだ。
そう、今日からあなたは、ロングヒッターの仲間入りなのです。
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