「アメリカン・スクエアスイングへの道」10 -まずは150ヤードまっすぐに飛ばそう-
腕の力を抜いて、テークバックと同じスピードでダウンスイングを行い、ダラ~ンあるいはブラ~ンとクラブを振る感覚はマスターできましたか?
きちっとマスターできていれば、驚くほど強いアイアンショットが打ち出せているはずです。
では、いよいよお待ちかねのドライバーレッスンに話を進めましょう。
7番アイアンでダラ~ン、ブラ~ンとゆっくりスイングする感覚を身に着けてからでないと、ドライバーを正しく振り抜くことはできません。
しかし、7番アイアンと同じ感覚でスイングしてもドライバーはなかなかジャストミートできません。
よく「ドライバーからパターまでスイングは同じ」と言われています。
確かにスイングリズム等は同じかもしれませんが、現実的にはドライバーはアイアン以上に力を抜いてゆっくりと振る感覚を大切にし、右手握手の基本に忠実にスイングしないとナイスショットにはならないのです。
7番アイアンとドライバーでは、クラブの長さが大きく変化するため、ボールと体の距離が異なるのをはじめ、レッスン1の要領で正しくセットアップすると、体とグリップの距離も1グリップほど離れます。
また、7アイアンは体の中央にボールをセットしますが、ドライバーは左足つま先とかかとの間にセットするので、ボール2~3個分の違いが生まれます。
7アイアンがしっかりマスターできていれば、他のショートアイアンやウエッジは、腕の力が抜けたゆったりスイングが何の問題もなくおこなえ、力のあるボールが打ち出せるのですが、5アイアンやショートウッドに番手を上げるだけで、ある種の気負いが芽生えるからでしょうか、ちょっと身構えてしまうようなことはありませんか?
その理由は、クラブが大きくなるにつれて「飛ばさなくてはいけい」という気負いと、さらにウッドクラブのようにボールが体から離れていくと、まず「当てたい」という意識が、さらに「上げたい」という意識が働きます。 そういう意識が働くと腕に力が入ってしまうのですが、その意識が最も強くなるのがドライバーであることは皆さんが一番ご存知のはずです。
そういう意識を払拭するために、長い時間をかけて力を抜いてゆったりとスイングするクォーターショットをマスターしてきたのです。
では、ドライバーで7アイアンの時と同様に、ハーフショットを心がけたクォーターショットをしてみてください。
中弾道のボールが真っ直ぐに軽快なスピードで150~160ヤードほどキャリーすれば、正しくボールをミートできていますので、次は飛距離を延ばすレッスンに進めますが、どうですか?真っ直ぐ飛んでいきますか?ボールは軽快に上がっていきますか?150ヤード以上飛んでいますか?
ほとんどの人は左右に散らばる超低弾道のボールで、100ヤード程しかキャリーしていないのではないでしょうか?
その理由は、最初に述べたように、7アイアン感覚でスイングしているからです。
では何故、7アイアンでゆったりスイングをマスターできてもドライバーでは上手くいかないのか?
その理由は、ボールと体の位置関係の変化にあります。 もう一度写真3と4を見比べてください。
ボールが体の中央にある7アイアンはハンドファーストのアドレスですが、ドライバーではグリップがヘッドの内側にセットされています。
つまり、7アイアン感覚でドライバーを振ると、どうしてもハンドファースト気味の俗に言う「グリップ先行」の最も避けたいスイングになってしまい、ヘッドが上から鋭角に入ってきて、上がらず、飛ばずというボールしか出なくなるのです。
そうすることでグリップの先行は必ず解消されるはずです。
150ヤードというと7アイアンのクォーターショットの飛距離と大差ありませんが、それはドライバーにロフトがないため、ボールが上がりきらずキャリーが出ないからです。
真っ直ぐに150ヤード飛ばせるようになったら、いよいよレッスンの仕上げ、ドライバーの飛ばしに入りましょう。
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