「アメリカン・スクエアスイングへの道」3 -前傾姿勢-
クラブを使って正しい前傾姿勢を知ろう
皆さんは普通にアドレスした時、どんな前傾姿勢をとっていますか?
たぶん、背筋を伸ばすことに注意は払っていても、前傾角度そのものはあまり意識せず、自分が最も構えやすい楽な姿勢でアドレスしていると思います。
実はヨシムラもそのうちの一人でした。お尻を上げて背筋を伸ばし、安定したアドレスから、シャープに振り抜こうと意識していただけで、アドレスの前傾姿勢に明確な基準を持っていませんでした。
実際のところ、上級者を含めアマチュアゴルファーのほとんどは、正しい前傾姿勢、角度について明確に説明できないと思いますが、AMGTFには、前傾姿勢の角度について明確な解答を用意しています。
柴田綾子プロ(フリー)にモデルをお願いした写真を見ながら説明していきましょう。
① 直立した状態で、6番又は7番アイアンのヘッドを上、
グリップを下にして背中にあてがいます。
② この時ヘッドのトウ側が後頭部、グリップが尾てい骨に接するようにしてください。
これだけで胸が張れて背筋が伸びた良い姿勢になると思います。
③ 両足を肩幅程度に開き、2で作ったクラブが後頭部、
尾てい骨の接点から外れないように注意しながら、上半身を前傾させます。
④ 浅い前傾姿勢ながら、お尻が上がって背筋の伸びた良い姿勢になり、
しっかりと胸が張れると思います。
この状態から膝を軽く曲げ、両腕を真下にストンと落としたて姿勢が正しいアドレスです。
正しい前傾角度が想像以上に浅く、どっしり構えるというよりも、
胸を張ってスッと立っているという感じがすると思います。
⑤ 前傾姿勢が一定の角度を越えて深くなったり、背中が丸まったりしてしまうと、
ヘッド、グリップのいずれかがどんどん体から離れてしまいます。
前傾姿勢の角度はクラブが体から離れない範囲に留めなければなりません。
⑥ この姿勢でアドレスしてみると、普段何気なく見ているボールが、
やや下目遣い( ※聞きなれない言葉ですみません。上目遣いの逆目線という意味です)でないと見えないと思います。
最初はちょっと違和感があると思いますが、ボールを下目遣いで見る状態が正しいアドレス姿勢であることを覚えておいてください。
クラブ使うと、簡単にチェックできますので、一日も早く自分のものにしましょう
正しく前傾すると簡単に胸が張れる
首筋や腰の後ろのところに、体の軸と垂直になるようにクラブをあてがって体を回し、体の正しい回転をチェックする方法が良く知られています。
この時、背筋を伸ばして両手でクラブを正しく保持すると、簡単に胸を張ることができると思います。しかし、チェック時に胸が張れていても、実際のアドレスで「胸が張れている」と感じることができる人はほとんどいないのではないでしょうか
ゴルフスイングにおいては、アドレスで胸が張れた状態を作っておかないと、テークバックからフォローまで回転軸を保持して正しく体を回転させることができません。
そして、AMGTF流前傾姿勢の最大の利点は「アドレスで胸が張れる」ところにあります。
単に胸を張るというと、簡単なことのように思いますが、大半のゴルファーのアドレスは、グリップを上から握ったり、背中が丸まったり、前傾が深くなったりして、胸が閉じています。
AMGTFが提唱する前傾姿勢を採り入れると、アドレス時にしっかりと胸が張れていることが実感いただけると思いますし、クラブを背中にあてがうだけで、下目遣い気味の正しいアドレス姿勢が、いつでもどこでも簡単にチェックできます。
また、胸を張るには、グリップを上や横からアバウトに握るのではなく、2章でマスターしたように、常に下から丁寧に握ることも重要な要素になりますので、グリップと前傾姿勢を常にチェックするよう習慣をつけましょう。
この姿勢のマスターこそが、クラブをシャフトプレーンに乗せるだけで、きれいなスクエアスイングを合理的に作り上げる第一歩になります。
柴田綾子(フリー) 和歌山県出身
ヨシムラ&AMGTF理論によるスイング改造
でツアー復活を目指す、
関西期待の大型プロプレーヤー
96年穴吹工務店レディス優勝
98年コカコーラカップ2位
98年紀文クラシック10位など